アルコールと歯科疾患
2017年2月25日
カテゴリ:日記
皆様こんにちは。大阪府東大阪市 大阪歯周病センター 助手の松本です。月日が経つのは早いもので来週から3月に入ります。このシーズンは、送別会や歓迎会などでお酒を飲む機会が増えるという方も多いのではないでしょうか?そこで今日は、アルコールについてお話したいと思います。
アルコールは、適正に飲酒している限りは口腔機能に影響を与える可能性は少ないと言われています。しかしお酒を飲みすぎてしまうと喉が非常に乾いたり、口の中がネバネバしたり、飲酒後や二日酔いで歯を磨くと吐き気がするという経験をされた方もいるのではないでしょうか?アルコールには利尿作用があるため、飲酒することで身体の水分量が不足していくため、喉が渇き、口の中が乾燥状態になります。また飲みすぎると胃酸の逆流などにより、気持ち悪くなり吐き気が起こります。たまに飲みすぎる程度では影響はさほどありませんが、問題となるのは過剰なアルコール摂取が続き、アルコール依存症に陥ってしまうような場合です。アルコール依存症では、飲酒のコントロールができなくなり、通常の生活・食生活が崩壊し、お酒が中心の生活になります。次第に病状が悪化すると食事も摂らず、お酒しか受け付けなくなり衰弱し、身体機能が低下し、水分も十分に補足されない為、唾液不足・口腔乾燥が起こり、う蝕や歯周炎などの歯科疾患が発症しやすくなります。さらに食事量が減少することで咀嚼回数が減ってしまい、唾液の分泌量の低下・質の変化が起き、自浄作用(自らの唾液で口腔内をキレイにする)の低下や口腔乾燥が進み口腔環境が悪化してしまいます。また、一度アルコール依存症になってしまうと、二度と楽しいお酒を飲むことができなくなります。特効薬のないアルコール依存症では病気を認識し、断酒することが回復への唯一の道となります。断酒するにあたり必要になるものは、健全な食機能です。お酒をやめることできちんとした食事を摂らなければなりません。歯がない状態や痛みがある状態では、何も美味しく食べられないうえに再飲酒再促進因子となる恐れもあります。食べることは人にとって喜びのひとつであり、生きるための欲求でもあります。いつまでも楽しく飲食や会話するためにも健康な口腔機能が必要です。お酒は適量を心がけ、食機能の維持のためにも定期的な歯科受診をしましょう。皆様の身体の健康やキレイな口腔内を保つためにも私達スタッフが全力でサポート致します。一緒に頑張りましょう。大阪歯周病センターへ