歯周病の外科処理 歯周組織再生療法

歯周組織再生療法とは

歯の寿命を延ばすために、歯周病で溶けてしまった骨を回復させることを目的として行います。
代表的な歯周組織再生療法には、次のようなものがあります。

骨移植(GBR)
(自家骨移植、他家骨移植、人工骨移植があります)
GTR法
(GTR膜という膜を使う方法です)
エムドゲイン
(現在最も新しい歯周組織再生誘導材料を使う方法です)

歯周組織再生療法は歯肉を切って骨を露出させる必要があるので、ほとんどの場合、歯周外科治療と同時に行います。

治療が成功するかどうかはどの方法を用いて治療を行ったのかということよりも、スケーリング・ルートプレーニングによって感染物質が徹底的に除去できているかどうかや、毎日のプラークコントロールがしっかりとできているかどうかなどがポイントとなります。

骨移植(GBR)とは?

GBR(骨誘導再生法)とはGuided Bone Regenerationの略で、GTR膜を歯のない場所の骨のない部分に応用し、とくに骨の再生を目的とした方法です。骨のない部分に対して上皮の侵入を防ぐため遮断膜の設置を行い、骨の再生を引き起こすためにスペースメイキングを施します。新生骨が形成されるには数~6ヶ月は必要とされます。

骨移植(GBR)とは? イメージ

GTR法とは?

歯周病などで、歯を支えている歯根膜や歯槽骨などの歯周組織が破壊されたような場合、そのままでは破壊された歯周組織は再生しない上、吸収が起こり、どんどん痩せてきます。その破壊された歯周組織を出来る限り元に近い状態に再生させる方法がGTRです。
歯と歯肉の間をきれいに清掃し、組織を再生したい部分に人工の膜を入れて覆うことで、歯周組織の再生を促します。
歯周病で破壊、吸収された歯周組織は、その原因を除去すれば再生しようとします。しかし、歯周病に罹患した部分を清掃した後に何もせずそのまま治癒を待つと必要な支持組織が再生する前に歯肉がそこに入り込み歯周組織の再生を阻んでしまいます。そこで、歯周ポケット内部を清掃した後にメンブレンと呼ばれる膜を設置し、外からの不要な歯肉が入り込まないよう防御します。そうするとメンブレンの下には歯周組織が再生を始め、ゆっくりと成長していきます。この成長には時間を要しますので、メンブレンの下が新しい組織で満たされるまで一定期間保持しておく必要があります。(平均4週間)その後、4週間から8週間後メンブレンを取り除きます。
新たに再生された歯周組織は、始めのうちは非常に幼若ですが、時間の経過とともに成熟し、完全にもとの組織と同じ位の成熟度に達します。

GTR法とは? イメージ

エムドゲインとは?

エムドゲイン(EMDOGAINTM)は、歯周組織再生誘導材料と言われるものです。
スウェーデンのビオラ社で開発された現在最も新しい歯周組織再生誘導材料です。
エムドゲインの主成分は子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするたんぱく質の一種です。
このエムドゲインを ルートプレーニングを行い、汚染組織を除去した後、
歯の根に塗ることにより、歯の発生過程に似た環境を再現します。
その結果、骨や歯肉繊維を再生させます。

エムドゲインとは? イメージ

エムドゲインゲル

エムドゲインの主成分は、子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするたんぱく質の一種であるエナメルマトリックスデリバティブです。このたんぱく質は、歯周組織の形成に大きく関与することがスウェーデンでの研究で分り、幼若ブタの歯胚(歯の種のようなもの)から抽出精製されています。

エムドゲインゲル イメージ

安全性について

現在、世界30カ国ほどの範囲で使用されていますが、感染症の報告はなく、また、現在の化学水準に基づく高い安全性確保の下で管理されている幼若ブタを用いますので、安全性は確立されています。